信号機・・・電気により操作され、かつ、道路の交通に関し、灯火により交通整理等のための信号を表示する装置をいいます。
◆すべての交通に対する信号
すべての交通(歩行者、車両、路面電車)が従う信号機(便宜上「車両用灯器」と呼ぶ)です。必ずしも青・黄・赤の3位式の信号機とは限りません。変則配列の信号機や2位式、1位式の信号機もあり、意味は同じです。
青色の灯火 歩行者は進むことができます。 車両(軽車両を除く)、路面電車は直進、左折、右折することができます。ただし、二段階の右折方法により右折する原動機付自転車は、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変え、進むべき方向の信号が青になるのを待ちます。 軽車両(自転車、荷車など)は直進、左折することができます。右折するときは、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変え、進むべき方向の信号が青になるのを待ちます。 青色の灯火の信号は「進め」という意味ではありません。他の交通の状況が良ければ「進むことができる」という意味です。 |
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黄色の灯火 歩行者は横断を始めてはいけません。横断中の歩行者は、速やかに横断を終わるか、横断をやめて引き返さなければなりません。 車両や路面電車は停止位置から先へ進んではいけません。しかし、黄色の灯火に変わったときに停止位置に近づいていて、安全に停止することができない場合は、そのまま進むことができます。 「安全に停止できない場合」とは、停止することで急ブレーキとなり、追突、スリップ等の危険が予測される場合のことです。 |
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赤色の灯火 歩行者は横断してはいけません。 車両や路面電車は停止位置を越えて進んではいけません。交差点ですでに左折している車両や路面電車は、左折方向の信号が赤でもそのまま進むことができます。交差点ですでに右折している車両や路面電車は、右折方向の信号が赤でもそのまま進むことができます。この場合、その車両や路面電車は、青色の灯火に従って進んでくる車両や路面電車の進行を妨げてはいけません。ただし、軽車両や二段階の右折方法により右折する原動機付自転車は、右折方向の信号が赤のときは、その右折している地点で停止していなければなりません。 |
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青色の灯火の矢印 車両は矢印の方向に進むことができます。しかし、右折の矢印の場合には、軽車両や二段階の右折方法により右折する原動機付自転車は進むことができません。 青色の灯火の矢印の信号も青色の灯火の信号と同じで他の交通の状況が良ければ「進むことができる」という意味です。 |
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黄色の灯火の矢印 路面電車に対する信号であって、歩行者や車両は、進んではいけません。路面電車は矢印の方向に進むことができます。 |
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※青色の灯火の点滅 「青色の灯火の点滅」は道路交通法施行令では規定されていません。 |
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黄色の灯火の点滅 歩行者や車両や路面電車は、他の交通に注意して進むことができます。 1位式の信号機でも当然、同じ意味です。 |
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赤色の灯火の点滅 歩行者は他の交通に注意して進むことができます。 車両や路面電車は、停止位置で一時停止し、安全確認をした後に進むことができます。 1位式の信号機でも当然、同じ意味です。 |
◆特定の交通に対する信号
信号機の中には、記号や標示板により対象となる交通を特定しているものがあります。人の形の記号がある信号機(「歩行者用灯器」と呼ぶ)は歩行者と道交法第63条の3の自転車を対象にしています。
人の形の記号がある信号機の青色の灯火 歩行者は進むことができます。 道交法第63条の3の自転車は横断歩道で、直進、左折することができます。右折するときは、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変え、進むべき方向の信号が青になるのを待ちます。 「道交法第63条の3の自転車」とは、次の場合に歩道を通行している自転車のことです。 「歩行者・自転車専用」の標示板がある場合 自転車は直進、左折することができます。右折するときは、右折する地点まで直進し、その地点で向きを変え、進むべき方向の信号が青になるのを待ちます。 |
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人の形の記号がある信号機の青色の灯火の点滅 歩行者は横断を始めてはいけません。横断中の歩行者は、速やかに横断を終わるか、横断をやめて引き返さなければなりません。 横断歩道を進もうとする道交法第63条の3の自転車は、横断してはいけません。 「歩行者・自転車専用」の標示板がある場合 自転車は停止位置から先へ進んではいけません。しかし、この信号に変わったときに停止位置に近づいていて、安全に停止することができない場合は、そのまま進むことができます。 |
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人の形の記号がある信号機の赤色の灯火 歩行者は横断してはいけません。 横断歩道を進もうとする道交法第63条の3の自転車は、横断してはいけません。 「歩行者・自転車専用」の標示板がある場合 自転車は停止位置から先へ進んではいけません。交差点ですでに左折している自転車は、左折方向の信号が赤でもそのまま進むことができます。交差点ですでに右折している自転車は、右折方向の信号が赤のときは、その右折している地点で停止していなければなりません。 |
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※人の形の記号がある信号機の消灯 - |
「歩行者・自転車専用」の標示板がある歩行者用灯器の信号 自転車もこの歩行者用灯器の信号に従わなければなりません。 |
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「バス専用」などの標示板のある信号 標示板に示されている車、歩行者だけがその信号に従います。 |
◆「左折可」の標示板があるとき
「左折可」の標示板があるとき 道路の左端や信号機に「左折可」(白地に青い左向きの矢印)の標示板があるときは、車は前方の信号が赤や黄であっても、歩行者などまわりの交通に注意しながら左折することができます。この場合、信号機の信号に従って進行している歩行者や自転車、他の車の通行を妨げてはいけません。 この標示板を見落とすと追突事故などの恐れがあるので注意しましょう。 |
◆信号機の信号と異なる手信号など
信号機の信号と異なる手信号など 警察官や交通巡視員(「警察官など」と呼ぶ)の手信号や灯火による信号(「手信号など」と呼ぶ)が信号機の信号と異なる場合は、その手信号などに従わなければなりません。 |
このページの掲載内容は信号機の表示する信号に関する法令に基づいていますが、私が補足した部分もあるので、誤りが含まれている場合があります。