信号機のミニ知識


LED式灯器
●LED式
従来の電球式とは違い、発光ダイオード(LED)を使用した灯器。電球式はレンズに色を付けてあるため正面から日光があたると全てが点灯しているように見えてしまう(擬似点灯)が、LED式は光に色を付けてあるためそのようなことはない。電球式がボワッと点いてボワッと消えるのに対し、LED式はパッと点いてパッと消えるので一目でわかる。


レンズ・灯器
●灯器
一般的に信号機と聞いて思い浮かべる、青、黄、赤、矢印などのレンズのついた箱。

●車両用灯器(車灯)
(●○○)これ。丸いレンズで(基本的には)3位式の灯器。このページでは車両が従うか、歩行者が従うかに関係なく、この形をしているものを全て車両用灯器と呼ぶ。

●歩行者用灯器(歩灯)
人形が描かれた四角いレンズで2位式の灯器。このページでは歩行者が従うか、車両が従うかに関係なく、この形をしているものを全て歩行者用灯器と呼ぶ。

●レンズのサイズ
現在は、車灯については基本的に直径250mm、300mm、450mmの3つのサイズのレンズが製造されている。

●1灯点滅
黄または赤の1位式で、常時、黄点滅または赤点滅している信号。

●一体型灯器
複数の方向に対する灯器を1つに集約した灯器。

●懸垂灯器
アームによって上部から吊られた灯器。

●誤認防止
鋭角に交わる交差点で、隣の道路に対する信号を誤って見てしまうのを防ぐために、レンズやフードに細工して信号を見えないようにする。

●見切り発進
自分の前方の信号が青になっていないにもかかわらず、交差道路の信号が赤になったのを見て、交差点内に進入すること。時差式信号など特殊なサイクルの信号があるので、必ず自分の前方の信号を見て通行しなければならない。


フード
●誤認防止
→「レンズ・灯器」誤認防止


縦型設置
●雪国縦型設置地域
積雪が多く、積雪面積を小さくするために車両用灯器を縦型設置している地域。全域で縦型設置している県や、一部の地域で縦型設置している県がある。


設置・アーム・柱
●信号柱
信号機を設置するために立てられた柱。

●直付け
アームを介さずに、信号柱や電柱に直接、灯器を設置する方法。


1位・2位・3位(変則配列)・4位以上
●変則配列
基本的な色の配列ではない灯器。

●基本的な色の配列
3位式の横型車両用灯器の場合は左から青・黄・赤。3位式の縦型車両用灯器の場合は上から赤・黄・青。歩行者用灯器の場合は上から赤・青。


特殊な変化
●全赤
すべての車両用、歩行者用、路面電車用信号が一時的に赤になっている状態。交差点を通過しきれなかった車両や渡りきれなかった歩行者を交差点内から一掃するために全赤になる。全赤にならない信号もある。

●全青
すべての車両用、歩行者用信号が青になるということは事実上ありえない。このページで全青という場合は、すべての歩行者用信号が青になっている状態を指す。

●時差式信号機(時差式、時差信号、時差式信号)
→「標示板・表示板」時差式信号機

●セパレート式(分離式)
交差点での接触事故を防ぐために、なるべく交通が交錯しないようにした信号。右折分離式など。(このページで単に「セパレート式」と表記している場合は、右折分離式を指す。)
(※類似・・・灯器本体を分離できるものをセパレート型灯器と呼ぶ。)

●歩車分離信号
通常のサイクルの信号では右左折車と横断歩行者が交錯してしまうため、絶対に歩行者と車両が交錯することがないようにした信号。歩行者が横断しているときに(矢印信号により)直進車を先に通すタイプと、全歩行者用信号が青になり歩行者と車両を完全に分離するタイプ(スクランブル方式)などがある。


矢印灯器
●黄矢印
→「鉄道関係」黄矢印


標示板・表示板
●標示板
灯器の上下や隣に設置された、信号に関する看板。大きく分けて次の3種類がある。
・信号の対象となる交通を限定する、あるいは拡大する標示板。(例)「バス専用」「右折車専用」「歩行者・自転車専用」
・どのような種類の信号か明示する標示板。(例)「時差式信号機」「夜間押ボタン式」「歩車分離信号」
・注意事項に関する標示板。(例)「直進車に注意」「青になってから渡りましょう」

●時差式信号機(時差式、時差信号、時差式信号)
対向交通の青になるタイミングか、赤になるタイミングを変え、交通が流れやすくした信号。時差が作動しているのが分かりやすいように矢印信号で誘導するものもある。

●感応式(感知式)
交通量の少ない道路で、感知器が車両を感知したときだけ信号が青になる。交通量を感知して青信号や矢印信号の時間が延びる「右折感応式」などもある。

●押ボタン式(押ボタン信号)
歩行者や軽車両、感知器で感知できない二輪車がボタンを押すと信号が青になる。


鉄道関係
●黄矢印
路面電車のみが矢印に従って進むことができる。


道路以外
●交通公園
まるで本物のような(あるいは本物の)道路標識、信号機や踏切などが設置された道路がある公園。子供達が遊びながら交通ルールを学ぶことができる。


その他
●背面板(ゼブラ(板))
灯器が風景に溶け込んでしまうのを防ぐために、灯器の背面に設置するしましま模様の板。現在、その設置数は大幅に減っている。

●視覚障害者用信号(盲人用信号)
歩行者用信号が青のときにメロディーがながれたり、信号の変わり目に音声案内がながれたりする信号。または、そのメロディーや音声案内自体(音響信号ともいう)。メロディーの代表的なものとして「通りゃんせ」「故郷の空」そして「カッコー(鳴き声)」「ピヨピヨ(鳴き声)」がある。

●音響信号
→視覚障害者用信号


故障・破損
●レンズ焼け
長時間、電球の熱にさらされたレンズが黒ずんでしまうこと。




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