2000年代には全国で滋賀県と愛媛県の2県でしか目撃情報がなかった「並進可」標識です。 滋賀r48比留田橋(家棟川)の西詰から川沿いを北西に進み、R477野田橋の北詰を経由して、さらに川沿いを北に進む約3.5kmのバイコロジー自転車道「やなむねサイクリングロード」で「並進可」の指定が行われていました。 「並進可」の指定は区間で行うものなので、本来は必ず区間の始まりと終わりの標識が必要ですが、ここでは区間の入り口と思われる箇所3か所に本標識のみが設置されているだけでした。また、標識のウラ面には県公安委員会のラベルが貼られておらず、公安委員会の意思決定を受け、県警察が設置したものかどうかわかりませんでした。 道路を見ると、臙脂色のカラー舗装の部分と未舗装の部分があり、カラー舗装の部分だけに車止めの杭があることから、そこだけが自転車道という扱いのようです。自転車道の管理者である野洲市が設置した看板には「自転車・歩行者専用道路」の表示があり、「自転車及び歩行者専用」標識も描かれていますが、同標識そのものの設置はなく、自転車以外の車両の通行禁止について法的効力があるのか疑問です。 なお、愛媛県の「並進可」標識が平成30年5月にすべて撤去されましたが、その後こちら滋賀県の「並進可」標識も同年度中にすべて撤去されました。愛媛県の「並進可」標識が撤去されたことにより、全国唯一となったこちら滋賀県の「並進可」標識に注目が集まったものの、実は公安委員会の決定を受けずに勝手に設置された標識であったため、ひっそりと撤去された可能性があります。 画像は、滋賀r48比留田橋の西詰から北西を見たものです。
|