滋賀県・福井県境にある「柳ヶ瀬トンネル」(延長1352m)です。トンネル内に2か所の待避所があるものの、トンネル内はカーブしており両坑口を見通せないうえ、交通量が多いため、信号機による交互通行規制が行われています。なお、大型等(マイクロを除く。滋賀県側は路線バスも除く)、軽車両(滋賀県側は自転車のみ)、歩行者は通行できません。(その後、滋賀県側の規制対象が福井県側に合わせられています。) 信号機は感応式で、停止位置の車両を感知するか、二輪が押ボタンを押下した場合以外は、青になりません。例えば、福井県側からの車両がトンネルを通過し終えるのに相当する時間が経過しても、滋賀県側で車両を感知しておらず、福井県側で車両を感知している場合は、滋賀県側は青信号にならず、福井県側がもう一度青信号になります。その場合は、待ち時間のゲージが半分程度残っている状態からいきなり青信号になります。また、福井県側からの車両がトンネルを通過し終えるのに相当する時間が経過しても、両方ともに信号待ちの車両がいない場合は、福井県側はゲージが半分程度の状態で、滋賀県側はゲージが残り1個の状態でキープされ、その後車両を感知した側が青信号になります。 青信号の時間は14秒が基本のようですが、感知器の下を通過する車両が続く場合は青信号が延長されます。黄信号は4秒です。交互に通行する場合、赤信号は6分12秒が基本で、対向側の青信号延長に応じて延長されると思われます。基本は、1サイクルが6分30秒となります。
交互に通行する場合、基本の待ち時間は6分16秒となります。その待ち時間をもって「日本一長い待ち時間の信号」とネット上などで紹介されることがありますが、前述のとおり、両坑口の感知状況によって、この待ち時間が長くなることも、また、この待ち時間が半分以下になることもあるので、「日本一長い待ち時間の信号」とは言えません。 3色灯器の赤灯の隣には、1位式の赤灯と思われる灯器が設置されています。通常は点灯しません。信号の見落としやトンネル内での事故が、大きな事故や災害につながる恐れがあるため、予備用か異常時用として設置されているのでしょう。 2010年3月の更新工事で交通機器が一新されました。この信号機は福井県警察が管理しているようで、通常滋賀県では設置されていないショートフードの薄型灯器や大きなボタンの押ボタン箱が、滋賀県側でも設置されています。なお、なぜか福井県側と滋賀県側で、薄型灯器背面の銘板やケーブルの取り出し口の位置が異なっています。 滋賀県側については、更新工事前は、停止線ギリギリに感知器が設置されていて、停止線の少し手前で停止してしまった車両を感知できない場合がありましたが、更新工事後は停止線からクルマ1台分くらい後ろに感知器が設置され、その心配はなくなりました。しかしその後、感知器のすぐそばまで停止線が下げられました。 ※この信号機は福井県と滋賀県にまたがっていますが、こちらにまとめて掲載します。
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