レポート in  とちぎ
傾向 日本信号が圧倒的に多く、次いで小糸工業、京三製作所の順。
昭和55年から平成11年頃まで設置された250mm灯器は、赤だけ300mmレンズ仕様になっている。最近設置されるのは日本信号製の一体型、小糸工業のD型、京三製作所製のオマルモデル。いずれも300mm灯器が主流。真岡・芳賀・烏山近辺で電材一体型が少数設置されている。
電球は
LEDの
傾向
2003年度に3灯が宇都宮市に6箇所、鹿沼市に1箇所設置された。
今後はR4・R50/R4バイパス・宮環などの4車線道路の交換を機に増加するかもしれない。
探索のポイント 赤だけ30の灯器は全て押さえなくてはとちぎに来た意味なし。
この一言に尽きる。
比率 300 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■250 レアもの 450 発見できず
金属■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■樹脂 角型 絶滅
横 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 懸垂 5箇所
設置度
ベスト3

とちぎの信号あれこれ↓

画像 メーカー 作者のコメント
1
日本信号

(と思われる)


旧世代角型灯器の4方向集約灯器 その1
(宇都宮市)

交差点の四隅の電柱からワイヤーで吊って設置されています。プレートは見当たりませんが、灯器の形や歩行者灯器のメーカーが日信製であることから、日信製と思われます。
上の画像は宇都宮市兵庫塚の総合グランドの周りにある交差点のもので、まだまだ現役です。中央の画像は、真下から撮ったものです。この交差点はT字路ですが、道路の無い側にもランプがあります。

2

日本信号

(と思われる)

旧世代角型灯器の4方向集約灯器 その2
(宇都宮市)

これも交差点の四隅の電柱からワイヤーで吊って設置されています。やはりプレートは見当たりませんが、灯器の形や歩行者灯器のメーカーが日信製であることから、日信製と思われます。
この交差点の主道は住宅街の細道で、従道は富士重工業㈱の専用道路です。この専用道路は普段閉鎖されているため、点滅信号になっています。制御機も非常に古いリレー式なので、そばに行くと点滅に合わせてカチカチ音がします。

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3 京三製作所 4方向集約灯器 中期鉄板ベース
(西那須野町)

R400の高架入り口にある灯器です。
昭和62年製ですが、ブツブツレンズが使用されており、赤だけ300の恐らく日本唯一仕様です。形式・警交ともに空欄です。
灯器真ん中の空洞部分に端子箱があります。

4
京三製作所 3方向集約灯器(今市市)

日光に行く途中にある今市市R119の日光杉並木に設置されている、3方向集約灯器です。栃木県の250mm灯器同様、赤だけ300mmレンズになっています(3方向とも)。
この灯器は一方向だけがただの鉄板になっている珍しいものです。日光杉並木は、日光方向・宇都宮方向のルート(外側)と、宇都宮方向の一方通行(杉並木の間)ルートがあり、この灯器は一方通行のルートに設置されています。その為、一方通行の逆走側にはランプがありません。

5

日本信号 二又矢印信号(宇都宮市)

この交差点は五差路であり、写真は時差式信号の後発側の灯器です。この信号には交差点の全方向矢印がついていますが、何と左矢印部分が左斜め前と左の二又になっています。
反対側が青→黄→赤と変わるのに対し、この灯器は青→黄+左斜め前&左+直進矢印→赤+全方向矢印→黄(矢印消)→赤と変わります。全方向の矢印が1度に点くだけのなので、あえて矢印灯器を4灯にする必要が無いのかもしれません。

上の画像は柳田街道・宇都宮市街側の灯器で、下の画像は県道宇都宮向田線・高根沢側の灯器のものです。

6 日本信号

小糸工業

光軸のずれた?灯器
(上段:佐野市 下段:宇都宮市)

よく見ると、中の電球があさっての方を向いているため、半分暗くなっています。何故こうなったのかは私には分かりません。誰か教えて下さい。

※宇都宮市のものは、平成12年5月頃に撮影したものです。現在ではこの光軸のずれは修理済みです

7 日本信号 栃木には珍しい赤・黄・赤灯器
(宇都宮市)

東京では結構見かける赤・黄・赤の信号ですが、栃木県にもあります。こちらは何と黄色だけ250mmレンズの珍しいものです。
真正面のクルマ以外に矢印が見えないよう、矢印灯器に縦向きの板(ルーバー)が付いています。

※左の画像のものは、平成12年5月頃に撮影したものです。

8
日本信号 虫除け?の網(宇都宮市)

この信号、誤認防止の格子状のルーバーが入った庇がついています。さらにこの庇を拡大すると、庇の先端に網戸のような網がついています。もしこの庇の中に蜘蛛が巣を作ったら、視認性を下げる上、この巣を取り払う作業は非常に手間がかかるので、ここの網をつけているのでしょう。庇の下の隙間にも網がついているのポイントです。
この手の灯器、一般的に鋭角交差点や連続交差点に設置されるのですが、なぜかここはごく普通の十字路でした。

9
日本信号 交差点の中央に吊ってある信号 その1
(宇都宮市)

この信号、交差点の中央に吊ってあります。通常の信号機のステーをカットして輪状のパイプに、金具を使って取りつけてあり、その輪に交差点の四隅からワイヤーで吊っています。
この信号はR119方向のもので、この方向の信号はあと1つ恐らく予告用として宇都宮方向に設置されている縦型灯器以外はありません。この辺りのR119は、道路沿いに木が沢山植えられていて、通常のように交差点の角に立てたポールに設置すると灯器が木に隠れてしまう為、このような設置をしたのかもしれません。

10
日本信号 交差点の中央に吊ってある信号 その2
(宇都宮市)

 これも交差点の中央に吊ってあります。ここの場合、交差点点の角の1つにポールを立て、そこから中央に渡してある棒に、灯器を4個取り付けた十文字のステーを吊っています。視認性の為か、若干角度が付いています。
 さらに、樹脂製灯器が使われていますが、これは金属製の灯器では4つぶら下げると重くなり、最悪ポールが傾いてしまうので、軽い樹脂製を使っているのでしょう。
 この交差点は非常に小さく、信号機のポールを4本設置するスペースが無い為、このような設置となっています。

※この灯器の詳細に付いては、「交通信號機図鑑 日本信号30番」をご覧下さい。
※別アングルからの画像が「交通信号機がすべてわかるページ」に紹介されております。そちらもご覧下さい。

11 小糸工業 あー懐かしのゼブラ(喜連川町)

子供の頃良く描いていた信号に欠かせないのがこのゼブラ板。正式には背面板というそうです。

昭和40年前後は沢山あったということを聞いたことがありますが、今は信号灯器が周りの風景に埋没して見つけにくいものに付けられていて、それも見つかればラッキーというくらい数が減っています。

12 小糸工業 青・赤だけルーバーフード(黒磯市)

長野の青・赤だけ筒型庇(津々浦々レポート-庇に掲載されています)という情報に対抗しまして、こちらは黒磯にあるものを紹介します。黄色はつく時間が短いのでつけるまでもないのでしょうか。

同じ交差点の別の灯器に青だけルーバーというものがありました。写真の灯器の黄色用のルーバーとその灯器の青の筒型庇と交換したのではと思うのは、私だけでしょうか?

13 小糸工業 非常に古いオリジナルデザイン歩灯(宇都宮市)

東武宇都宮駅そばの交差点にあるオリジナルデザインの歩行者灯器です。使われているレンズが昭和50年代前半のもので、小糸工業製です。5角形の黒いオリジナルデザインの灯器で、大通りのものと違って非常にきれいに塗装されていました(ように思えます)。こういうデザイン灯器は、大事に残しておきたいと思うのは、私だけでしょうか?
ちなみに、車両用の灯器は日本信号の250mm内庇灯器でした。

14 小糸工業 壁付け灯器(石橋町)

こちらはJR・新幹線のアンダーガードにある灯器です。ガードの部分に交差点があり、信号のポールを設置できないため、コンクリート壁に灯器を取りつけています。
同じガードには、コンクリート壁面に垂直に付けた太いアーム(というより鉄骨?)に取りつけられた灯器もありました。

15
小糸工業 とちぎのトンネル信号灯(日光市)

栃木県内の比較的広い道路にある500m以上(たぶん)の長いトンネルの入口には、このような2灯式の信号があります。普段は常時青で、赤になったことが無い上、トンネルの手前に停止線が無いことから、トンネルを一時的に閉鎖する場合に赤になると見ています。

この灯器の名称は「坑口信号灯」、形式は1H32(道路用信号灯器と似ていて、1方向30cmランプが2灯)、平成5年7月製です。

16
京三製作所 普通の信号ポールに曲管アーム(宇都宮市)

住宅街にあるものですが、普通の信号ポールの中ほどに、デザイン灯器でおなじみの曲管アームを取り付けて、デザイン灯器の要領で灯器がついています。ただ灯器の色はグレーです。
交差点内にはアームが非常に短く、ほぼ直角に曲っているものもありました

17
小糸工業 1つだけ古い庇の灯器(佐野市)

この小糸製の灯器、赤だけ庇が違っています。普通この型の小糸製灯器は全て同じ庇を使うのですが。この庇、3代目~4代目の初期の庇です。恐らく赤の庇が破損したので、古い庇を替わりに取り付けているのでしょう。

18
小糸工業 (レンズは日本信号か?) 灯箱とレンズが違うメーカーの灯器(宇都宮市)

上段の画像をご覧下さい。一見日本信号のブロンズレンズ灯器(図鑑:横-日信32)に見えますが、ちょっと下を見ると、日信丸形灯器特有の2本のくぼみがありません。プレートを見ると、小糸の文字が…。さらに、横に回って見ると、初期の小糸の丸形灯器の庇です。

小糸では、丸形灯器の西日対策レンズは渦巻き状レンズ(図鑑:横-小糸29)。さらにこの灯器は昭和54年2月の製造ということですが、この時代に日本信号がブロンズレンズを作っていたとは考えにくいです。ということは、レンズだけ交換されたということですね。(ちなみに下2段の画像の左側が紹介している灯器、右側が同じ年の小糸のオリジナルです。比較してみてください。)

大手3メーカーの丸形灯器は、ボディ・レンズ周りがほとんど同じなので、このようにレンズだけ違うメーカーということも可能かもしれません。

19 日本信号 歩行者灯器の片側フード(塩谷町)

斜めに交差する十字路の歩行者灯器ですが、大きなフードがついています。栃木県内にY字路や斜め十字路は結構あるのですが、歩行者灯器にこのような誤認防止の加工をしてあるところは恐らくここだけかもしれません。

20
京三製作所
縦型灯器を横に使う術(宇都宮市下栗)

一見、普通の横型灯器に見えますが、背面にまわると、プレートが縦についています。コードが灯器の左側についています。(普通の横型灯器は中央にあります。)又、灯器側面に縦型灯器使っていた水抜き用の穴をネジで塞いだ跡もあります。
一般に縦型灯器は横型灯器とボディは同じで、穴・コードの通し口・プレート位置ぐらいの差しかないようです。


↑横灯の場合(背面)
←縦設置の背面
21
日本信号 煙管型アーム(小山市)

歩道橋に取り付けられた棒の上側に灯器を取り付けています。
この棒、信号機に使うアームに使われる丸パイプではなく、建築現場にありそうな鉄製のものです。

この棒、歩道橋の桁の左右に金具で固定し、歩道橋の欄干(の網部)に取り付けられたステーワイヤーで吊っていますが、こういう設置で灯器やアームがねじれないのが不思議です。

22
京三製作所 電球の忘れ物?(宇都宮市)

一見すると普通の丸型灯器ですが、よく見ると青灯のレンズの内側に電球が入っていました。電球の交換時に何かの拍子に電球が外れてレンズの内側に落っこちたようです。
電球を取り出すのに手を入れられない上、レンズと反射板はそう簡単に単独で外せないので、取り出すとしたらレンズ・反射板の部分を持ち上げて振り落とすのでしょうか?

ちなみに、iida氏主宰「信号素材」の
「素材の杜・京三角型」のコーナーでは角型灯器の赤レンズに電球の忘れ物というものがありました。

23
小糸工業

踏切用 赤々信号(壬生町)

壬生町の東武線踏切にある赤2灯の灯器です。常時左右の赤が交互に点滅しています。
注目点は、レンズが角型灯器時代の格子状のものでなく、丸型灯器中期型の網目レンズですし、背面扉が角型灯器に多い三角錐型ではなく、かまぼこ型をしています。又、警交も3灯と同じ23号です。

24
小糸工業

青だけフード無し(二宮町)

鋭角交差点の従道側にある灯器です。左折車両に対して見やすくするために青の庇を取ったものと思いますが、他の理由があるのかも知れません。
撮影したのは午後4時過ぎですが、青が点いているのか消えているのか全くわかりません。フードのありがたみが分かる一品です。

25

松下通工 松下の工場に松下の信号(宇都宮市)

松下電器の平出工場内にある交互通行の信号ですが、とちぎには少ない2灯式。しかも間違いなく同じ松下グループの松下通工の灯器。ストレートに言って、凄い。この一言に尽きます。