トップページ > 道みち有料道路走行記 -HIGHWAY RUNNER- > [E30] 瀬戸中央自動車道 坂出JCT〜倉敷JCT 編


◆ 路線概要 ◆

瀬戸中央自動車道(以下「瀬戸中央道」と表記)とは、岡山県倉敷市と香川県坂出市を結ぶ37.3kmの自動車専用道路である。
本州と四国を隔てる瀬戸内海上を結ぶ3ルートの
1つで、最初に開通した道路である(1988年4月10日に開通)。
これまで、本州と四国を行き来するには船か飛行機しかなく、荒天時や瀬戸内海特有の濃霧の時季には船の欠航により交通が遮断されていた。
本州と四国を結ぶ橋を架けることについては明治時代から話が出ていたがなかなか実現できないままでいた。昭和30年5月11日、修学旅行生を乗せた船が濃霧の中で貨物船と衝突して沈没し、小・中学生など168名が死亡した事故をきっかけに、架橋の必要性が説かれ、建設に向けての機運が高まっていった。
オイルショックなどの経済危機に振り回されながらも建設に着手し、当時最先端の技術をもって完成され、交通事情が改善されるかと思われた。
ところが、いざ開通すると観光スポットとしては有名になったものの、あまりに高額な通行料金から敬遠され、肝心の通行台数がなかなか伸びずにいた。更に明石海峡大橋・大鳴門橋の開通により、交通がそちらにシフトしたため、償還どころか利息の支払いすらまかなえないほどに収入が低く、債務超過状態に陥っている状態だ。
旧・日本道路公団の民営化によりNEXCO3社に分割され、NEXCO西日本に承継されると思いきや、本州と四国を結ぶ道路だけは「本四高速」という特殊会社に承継されているのも、こういう債務事情があってのことと察しが付く。
そんな悲運に苛まれた道路をレポートする。

なお、坂出JCT〜坂出IC間は高松自動車道・坂出支線、早島IC〜倉敷JCT間は山陽自動車道・倉敷早島支線であるが、距離が短く瀬戸中央道と直結していることから、共に瀬戸中央道のレポートとして取り扱う。

起点終点: 岡山県早島町〜香川県坂出市
開通区間: 倉敷JCT(岡山県倉敷市)〜坂出JCT(香川県坂出市)
※坂出JCT〜坂出IC間は高松自動車道支線
※倉敷JCT〜早島IC間は山陽自動車道支線
総延長: 約37.3km
撮影データ: 2021年10月15日撮影

◆ インターチェンジ・休憩所 










種別・番号 施設名称 接続路線・設備など







(2) 坂出JCT [E11]高松道(鳴門・松山方面)接続
5 坂 出 坂出市街/丸亀方面
国道11号線
坂 出 本 線 料 金 所
4 坂出北 坂出市街/丸亀/宇多津方面
下り線出口 上り線入口のみ
PA 与島PA トイレ・ショッピング・スナック・フードコートほか
下り(坂出方面) 上り(倉敷方面)
給電スタンド : 24H
(詳しくはこちらをご覧下さい)

島民
専用
・与島IC
・岩黒島IC
・櫃石島IC
※島民専用インターチェンジ
当インター・一般車両進入禁止
↑香川県坂出市  岡山県倉敷市↓
3 児 島 鷲羽山/下津井方面
SA 鴻ノ池SA トイレ・ショッピング・スナック・フードコート
ドッグラン(24H)ほか
下り(坂出方面) 上り(倉敷方面)
(詳しくはこちらをご覧下さい)
(詳しくはこちらをご覧下さい)
2 水 島 水島/玉野方面
国道430号線
PA 粒江PA トイレ・自動販売機ほか
下り(坂出方面) 上り(倉敷方面)
(詳しくはこちらをご覧下さい)
(詳しくはこちらをご覧下さい)
早 島 本 線 料 金 所
1 早 島 倉敷市南部/岡山市南部方面
国道2号線
(16) 倉敷JCT [E2]山陽道(広島・神戸方面)接続

▲休憩所施設案内は、エリアガイド、Wikipedia等の記事を引用しています。

下り→坂出方面 上り→倉敷方面

カラーリング対応一覧:
=インターチェンジ 
=ETC専用スマートインターチェンジ
=島民専用インターチェンジ
=ジャンクション(JCT)
=サービスエリア・パーキングエリア(SA・PA)
=県境

[E30] 瀬戸中央自動車道 坂出JCT〜倉敷JCT


2




[2] 坂出JCT

瀬戸中央道へ向かうため、岡山方面へ分岐。





左へカーブしながら右側1車線が減少する。
車線を絞るくらいなら最初から1車線で運用すればいいと思うのだが…






白線が消えかかっている。






高松西IC方面からの1車線と合流して2車線となる。






501.6キロポスト。
坂出支線のキロポストは坂出ICからの距離に500を足した数字になっている。
1.2km先 分岐






80km/h制限 ここから





[5] 坂出IC 出口 1km





四国側最終出口 950m先





800m先 分岐





[5] 坂出IC 出口 500m





「13キロ先 故障車あり注意」
四国側最終出口 350m先




5
国道
11号線
坂 出 市 街
Central Sakaide
丸 亀
Marugame





[5] 坂出IC (四国側最終出口) 出口

坂出市街、丸亀方面はこちらから





500.2キロポスト

対向車線に料金所が見える。





料金所に瀬戸中央道と高松道の境界標識がでている。
この場所が500キロポストにあたるのだが、なぜか岡山方面へ向かう車線には500キロポストが設置されていない。





「ようこそ瀬戸中央道へ この先瀬戸大橋」
ここからが瀬戸中央道である。





瀬戸中央道に入ったことを示す標識。「ドングリ」とも呼ばれる。
50km/h規制だが、故障車がいるためだろうか?だとしたら早すぎる速度規制である。
ちなみに通常は80(上段)、50(下段)と表示されている。





与島PA 11km
鴻ノ池SA 22km
粒江PA 30km





タバコ、空き缶の投捨禁止。
タバコは火事の元となり、空きカンなどの投げ捨ては、車がこれを踏んでタイヤが破損して走行不能に陥ったり、
撥ねて他の車などに当たって破損するという大事故の原因となるので、「ダメ!絶対。」





「瀬戸大橋 風速2m」
香川県綾歌郡宇多津町(あやうたぐんうたづちょう)に突入!






緩やかに右カーブ





50km/h規制。





煙突のようなものが見える。海が近づいてきた証拠だ。





香川県坂出市に突入!

左側が大きく空いているが、坂出八幡バス停である。
供用開始以来、路線バスが停車したことは一度もないそうだ。





与島PA 8km
[お気をつけて またのおこしを 香川県]
[この先瀬戸大橋]







坂出IC入口からの合流。合流車両に注意しよう。





ここから瀬戸大橋である。





同じ橋脚がたくさん並んでいる。





写真には写っていないが、この付近でJR本四備讃線が合流して、道路の下を走る。





あいかわらず50km/h規制。





「7キロ先 故障車あり注意」





右カーブ。





直線もなかなかイイ!!





[3] 児島 13km
[2] 水島 23km
岡山 45km





左へカーブすると…





[しまネッ島 与島PAへ]






南備讃瀬戸大橋 橋長:1,648m





30キロポスト。





瀬戸内海を望む。





与島PA 2km






瀬戸大橋最高地点 海面上 93m





北備讃瀬戸大橋 橋長:1,538m





与島PA 1km


与 島
Yoshima





与島PA 入口

何故か信号機が設置されている。





奥のほうに斜張橋がみえる。





与島橋 橋長:850m





[投げるな きけん]





橋の下段部が見える。ここをJR本四備讃線が通っている。
なお、道路と鉄道の2階建てで利用されている本四連絡橋は瀬戸大橋だけである。





軽自動車が故障して停まっている。ちょうどこれからレッカー車に積み込もうというところである。





岩黒島橋 橋長:790m

標識が古くて字が見えない。





岩黒島バス停





櫃石島橋 橋長:790m





右へカーブした先に立派な橋が見える。
やや左側に観覧車のようなものが見える。瀬戸大橋架橋記念公園と見られる。





[500m先 出口ではありません]

島民および路線バス専用の出入口である。一般車は通行不可






櫃石島バス停
[一般車両進入禁止 Islanders Only]






下津井瀬戸大橋 橋長:1,400m





とても立派なつり橋だ。





[3] 児島IC 2km





岡山県倉敷市に突入!
ここから本州。





鷲羽山トンネル 長さ 205m





鷲羽山北バス停





[3] 児島IC 出口 1km





[3] 児島IC 出口 500m





情報なし



3
鷲 羽 山
Washuzan
下 津 井
Shimotsui





[3] 児島IC 出口

鷲羽山、下津井方面はこちらから






標識だんご3兄弟
ここは一般有料道路であるため、高速道路に合わせた速度制限がなされる。





対向車線に信号機が設置されている。





[2] 水島 9km
[1] 早島 17km






鴻ノ池SA 2km





100km/h制限と80km/h制限





[ちょっと一休み 鴻ノ池SA 1.5km]

イラストの鳥はなんだろう?





塩生トンネル 長さ:408m





鴻ノ池SA 1km





投捨禁止





鴻ノ池SAにドッグランが設置されているようだ。



鴻 ノ 池
Konoike




鴻ノ池SA 入口





路肩にちょうど車が止まったところであった。SAを行き過ぎてしまったか?それとも故障か?
トンネル情報板の黄色く光る部分がLED電球に換装されている。





柳田(やないだ)トンネル 長さ:387m





タヌキのシルエットが描かれた動物注意の標識。





急に山の中の雰囲気になった。





[日本海まで150km]





[不正通行は法律により罰せられます]

ピントが合っていないので読みづらくて失礼。





稗田(ひえだ)バス停

現在使用されていない。
かつては高松と岡山を結ぶ高速路線バスの停留所として使われていたらしい。





[ウバメガシ ブナ科]

中央分離帯の植え込みの植物名が書かれている。
20年くらい前まではこのような表示がよく見られたが、廃止されてしまったのであろうか…。





[2] 水島IC 2km





正面山トンネル 長さ:538m





[2] 水島IC 出口 1km





素晴らしい眺めだ! タワーのようなものさえなければ。





[2] 水島IC 出口 600m



2
国道
430号線
水 島
Mizushima
玉 野
Tamano





[2] 水島IC 出口

水島、玉野方面はこちらから






再びだんご3兄弟





粒江PA 1km





[1] 早島 7km
[17] 倉敷 13km
岡山 20km


NEXCO西日本を思わせる、ドデカイ字で書かれた標識だ。



粒 江
Tsubue




粒江PA 入口





4パーセントの下りこう配





[太平洋・日本海 中間地点]





粒江PAからの合流。
合流車両に注意しよう。






[投捨禁止]





街並みが見えてきた。





今度は右カーブ。





有城南(あるきみなみ)バス停。






街並みの中を走る。





[1] 早島IC 2km





防音柵に囲まれている。





[1] 早島IC 出口 1km





早島ICの先に料金所が設けられている。





[1] 早島IC 出口 500m





料金所が近いため、緩衝区間として60km/h制限の標識がある。


1
国道
2号線
倉敷市南部
Kurashiki City
岡山市南部
Okayama City





[1] 早島IC 出口

倉敷市南部、岡山市南部方面はこちらから






岡山県都窪郡早島町(つくぼぐん はやしまちょう)に突入!





早島本線料金所

一般車はここまでの通行料金を精算し、通行券を受け取る。






通行料金は3,710円。高知自動車道・高知ICからの料金である。
路線バスのため、車種区分は大型となる(通常、定員が30名以上のバスは「特大」区分となる)。





料金所を過ぎると、山陽自動車道・倉敷早島支線となる。
瀬戸中央道はここまで。

※ここから先は山陽自動車道倉敷早島支線ですが、瀬戸中央道のおまけとしてご覧ください。






80km/h制限。円板型の可変標識が使われている。





[16] 倉敷JCT 2km





金田(かんだ)トンネル 長さ:480m

山陽自動車道に入ったことを示す標識。





中庄トンネル 長さ 不明

草に隠れて見えなくなっているが、右側に倉敷市のカントリーサインが設置されている。
デザインは鷲羽山トンネル手前の物と同一だが、JHフォントではない。





[16] 倉敷JCT 分岐 1.4km





[16] 倉敷JCT 分岐 1km





[16] 倉敷JCT 分岐 500m





情報なし



16





[16] 倉敷JCT 分岐
[E2 山陽道] 倉敷・広島方面は左方向へ

[E2 山陽道] 岡山・神戸方面は右方向へ

岡山へ向かうため、右方向へ。





[広島←][神戸右へ]

写真が前後してしまったが、補助標識を撮影した。





この案内標識、必要だろうか?
分岐した先で片側2車線になっている。






右へ急カーブを描く。






車線を絞るくらいなら、最初から1車線のランプウェイにしたほうが良いのでは?





山陽自動車道の本線が見えた。





山陽自動車道、上り本線に合流。

というわけで、レポートはここでおしまい。



◆ 感想 

「とにかく景観のいい道路」の一言に尽きる。
橋そのものも非常に立派であるが、そこから見る海(景色)も最高である。
実際に行って見たほうが景色のすばらしさを感じられるだろう。
高速路線バスに乗ってのレポートであったため、途中の与島PAに立ち寄れなかったのが心残りである。
そこへ行くにはやはりレンタカーを借りるしかないのだろうか…
開通以来、30年以上にわたって本州と四国をつなぐパイプの役割を果たし続けている瀬戸大橋だが、
高額な通行料金が災いして交通量が伸び悩み、債務償還がうまく行かないという残念な事情があることから、
もっとたくさんの自動車に利用してもらうためにはどうしたらいいか色々考えたいところである。

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※レポートを提供してくださいましたヒバライオン新太様、ありがとうございました。
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