数週間前、久しぶりに岩手県県南のまち奥州市の江刺区に足を伸ばした。
JR沿いの駅からは距離のあるまちだが、奥州藤原氏にまつわる歴史的建造物を紹介した歴史公園:藤原の郷や、倉が立ち並ぶ歴史ある通り、ガラス工芸品を展示・販売する黒壁ガラス館などが見られる味わい深いまちである。
このまちは元は江刺市と独立した市町村であったが、平成18年に水沢市などと合併し奥州市江刺区となった。
まだ合併以前の江刺市だったころ、信号探索で市街地を歩いたことがあったのだが、今回散策してみるとその時に見た樹脂製灯器などセピアであらわした投稿画像の信号機から、普通色で表した画像の新型信号機へと更新されている交差点が多かった。通常アームの車両用信号機と歩行者用信号機は日本信号、デザインアームの車両用信号機は小糸工業となっていた。
デザインアーム式の更新前の信号機は小糸工業製のアルミ製電球式と新しいものであったが、こちらも更新対象となっていた。LED化の目的もあっただろうが、岩手県では交差点内において一部新型アルミ製灯器は設置されていても、それ以外は昭和期の灯器などである場合は、その交差点の信号機全てを更新対象とすることが多いようだ。
車両用については、小糸工業製は普通の長さの庇、日本信号製は短い庇のものとなっていた。県内の他の交差点についてもこのような傾向となっているようだが、試験的に2種類の庇を設置しているのであろうか。
今回、更新が行われていた交差点の多くは、半分の信号機は美装化されており、もう半分の信号機は通常アーム式の信号機となっている状態だ。何年も前からこの状態は続いているのだが、美装化は打ち切りとなったのであろうか。大抵、美装化を行う際は現行の灯器を更新してしまうことが多い。通常アーム式の時期に更新し、美装化でもまた更新するとなったら、それだけ費用がかかってしまう。もし今後美装化を行う計画があるならば、その時に灯器更新を行ったほうが良かったのではないだろうか。
更新前の信号機を交差点集用に撮影できていたのはよかった。この様子からすると、今後も日本信号を中心に県内は薄型LED灯器が増加傾向となっていくと見てよさそうだ。
そして、あるサイトによると、今回灯器更新が行われた江刺区の交差点で、青になった際に音声案内によりそのことを知らせる音響式歩行者誘導付加装置という装置の設置も行われる計画があるようだ。また従道側のみで主道側への設置はないかもしれないが、登場が楽しみである。 |